2016年
応募数20作品の中から、14作品がエントリー
2016年12月6日に開催したホームステージャー交流会で第一回「ホームステージングコンテスト」結果発表しました。応募数20作品の中から、14作品がエントリーされました。
9月29日~10月1日にかけてLIXILショールーム東京で投票を行った後、法人会員による投票を得てグランプリが決定しました。審査基準は写真の出来栄えだけでなく、エピソードも読んでいただきその中から最もホームステージングとして共感いただいた作品に投票いただきました。
売買部門
OSAKA01
田中 正彦さん
Salt Staging & Design ホームステージャー
ホームステージャー1級
大阪北区にある賃貸マンションです。毎年3月の引っ越しシーズンで3月下旬に出て行かれる方がいらっしゃり、4月以降5~8部屋程どうしても空き部屋になってしまい、入居者がなかなか集まらないという状況が毎年ありました。3月末からその空き部屋の一つをホームステージングしたところ、4月に5~6部屋契約が決まりました。そして、そのホームステージングセットは現在他の物件で転用中です。
Before
After
御園浦和ステージング
前田 大樹さん
株式会社 中央住宅 マインドスクェア事業部
ホームステージャー1級
この物件のある分譲地は全91棟の非常に大きな分譲地でありながら、本物件は中でも価格帯が高く、個性的な造りをしている為に、中々お客様がイメージをするのが難しかった所を如何にして、魅力的にするかを考えました。
プランにあたり、一番のネックは室内にも関わらず、外壁用の天然石素材を使用したダイニングの壁面を如何に見せるか?でした。
今回、コンセプトとして一般的にはあり得ない状態素材を使用した室内を如何にして自然にかつ魅力的に見せるかという事に注力をして、ビンテージ調の家具小物を揃えると共に壁沿いに大きなスタンド照明を置いているのが特徴的です。
この照明はこの物件における一番のフォーカルポイントとなります。
大きな照明を壁面に沿って置き、点灯させることで陰影が生まれ、天然石の凹凸が自然と空間に馴染むように工夫されております。
また、生活していて壁面に家具や小物が負けない様に、濃い色の物を使用しております。
個性的な物件でありながら、完成オープンした際には売出前で有ったにもかかわらず、お客様の「どうしてもこの物件に・・・。」、「このステージングが施された物件に住みたい。」という熱意に圧され、急遽ではありましたが、販売を行いました。
この販売の日は、ステージングが完成した2日後の事でした。
ステージングをしたからこそ、お客様はこの物件に住みたいと思ってくれたと担当の営業担当者からも言われました。
この物件はその後、「がっちりマンデー」のロケ地になったり、タイやシンガポールの世界で活躍する企業の視察会場になったり、一気に名を広めることとなりました。
ステージングは物件の魅力を引き出し、価値を向上させる為に行う事と言われています。
しかし、それには評価してくれるお客様が必要です。
お客様が如何にしたら喜んでくれるか?
今回のステージングではお客様の「絶対にこの家に住みたい!」この一言に尽きると思いますし、我々が提案するのではなく、お客様に選ばれるステージングが出来たという事が非常に嬉しい成果だったと自信を持って言える内容でした。
Before
After
リビング
小塚 陽子さん
有限会社アルテシテ
ホームステージャー1級
Beforeの会話:
妻夫「引っ越して1年、なかなか片付かないんです。新居のホームステージングもしていただけるのですか」 夫「ゴージャスでカッコイイ雰囲気がいいなあ」 妻「ギラギラ、キラキラの感じではなくって、、、スッキリ過ごしやすく」 妻夫「どうしたらいいかわからなくって」
Afterの会話:
妻「こんなに変わるんですね」 夫「イメージ通り!」 夫妻「やっぱりホームステージングして正解だったね、大満足です」
Before
After
審査員特別賞
作品1
加藤 隆さん
ホームステージャー1級
この物件は自分が所有している築53年のアパートの一室です。
業者には4.5畳半の和室の床を張り替えと押入れの中段撤去のみ依頼し、他はDIYしました。
現在、このアパートはシェアハウスとして運営しており、個室は家具家電付きで貸しています。
このステージング+簡易リフォームにより2.5万円から7.1万円(光熱費、共益費込み)に家賃を改訂し満室状態が続いています。
Before
After
コンテスト開催について
日本初のホームステージングコンテスト開催
お片付け・掃除・インテリアを含めたトータルコーディネートで住宅を魅力的に演出し、中古住宅・空き家の効率的な流通に役立つ「ホームステージング」の認知と普及を目指す一般社団法人日本ホームステージング協会(東京都江東区/代表理事:杉之原冨士子)は9月29日から10月1日まで、日本で初めての「ホームステージングコンテスト」を都内会場で開催しました。 本コンテストは、米国で約30年前に初めてホームステージングを提唱したバーブ・シュワルツ氏が主催し、世界数カ国で実施するホームステージング週間(毎年9月)に連動した取り組みです。期間中はホームステージングを行ったホームステージャー(※)から公募したホームステージング事例を14点展示しました。不動産関連企業、物流企業、一般の方など約60人が来場し、投票を行いました。この投票結果と協会の審査によりグランプリを選定し、2016年12月6日(火)東京国際フォーラムにて授賞式を行いました。 当協会は日本の住宅事情に合ったホームステージングを体系化し、売買物件だけではない幅広いホームステージングを行えるホームステージャー育成に力を入れています。空き家をはじめとする中古住宅の効率的な流通が課題といわれる中、ホームステージングが一つの解決策になると考えています。すでに活躍しているホームステージャーからは、「住宅の売買に関わる仕事でありながら国の施策にも貢献している実感がある」という声が聞かれるようになりました。一方でホームステージャーの仕事は流通段階が中心で、目に見える機会が多いとは言えません。本コンテストは、そのホームステージャーの仕事内容を広く一般の方に知っていただくために企画しました。